ヨーロッパ浄土真宗「惠光」同朋会とは

ヨーロッパ浄土真宗「惠光」同朋会とはドイツ「惠光」日本文化センターとは異なる組織です。ドイツ「惠光」日本文化センターとは宗派を問わずの仏教伝道を目的とした公益財団法人仏教伝道協会のヨーロッパにおける拠点です。 
それとは独立した組織であるヨーロッパ浄土真宗「惠光」同朋会とは、ドイツ「惠光」日本文化センターを拠点とし、そこで行われる浄土真宗関連行事・活動を支援する組織です。

仏教伝道協会の創設者である沼田恵範氏(1897-1994)は全ての仏教宗派に開かれた寺院としてドイツ惠光寺(ドイツ「惠光」日本文化センター)を建立され、建立以来日本人の浄土真宗本願寺派の僧侶が常勤しております。

沼田恵範氏自身が浄土真宗本願寺派の僧侶であったことから、ドイツ惠光寺の本堂・内陣は同派の形式で作られています。そういった点ではヨーロッパ唯一の浄土真宗寺院ともいえるこの寺院には、日本のみならず全世界から多くの浄土真宗僧侶も訪れています。もちろん、超宗派での仏教伝道がその建立の目的であるため、ドイツ「惠光」日本文化センターとしては日本から臨済宗の僧侶を招いての座禅会やその他様々な仏教宗派の行事・活動も行っています。

この特殊な環境の中、ヨーロッパ「惠光」浄土真宗同朋会は浄土真宗に関する活動に特化した組織として 2000年に開設されました。その最大の目的は日本・世界の浄土真宗サンガと、1950年代から続くヨーロッパの浄土真宗サンガ(ドイツにはドイツ浄土真宗協会という組織もあります)の架け橋となり、相互コミュニケーションの促進をはかることです。

現在の活動

毎年11月下旬ごろに3日間に渡って開催される報恩講セミナーは国際仏教文化協会(IABC)を通して浄土真宗本願寺派本願寺からいただく助成金によって開催されます。この助成金によって、日本をはじめ、世界中から毎年1名の報恩講セミナー御講師をお招きすることが可能となり、ヨーロッパ中から来られる御同行・御同朋と共々に親鸞聖人が顕かにされたみ教えをお聞かせいただき、よろこばせていただいております。
ヨーロッパ「惠光」浄土真宗同朋会はドイツのみならずヨーロッパにおける浄土真宗伝道において短長期的な視野を持って、その発展のために毎年様々な試み、議論を行っています。

当初はドイツ人のメンバーのみで設立され、会議もドイツ語で行われていました。しかし近年はヨーロッパ内の他国のサンガ(イギリス、スイス、ベルギーなど)からの会員も増え、国際的な連携がより必要となったこともあり、会議は英語にて行われています。そこではそれぞれのサンガの状況やどのような課題があり、それをどのように解決していくかということを中心に議論が行われています。様々な課題はありますが、各国のサンガがそれぞれの国のサンガのみにとどまらず、浄土真宗の「ヨーロッパサンガ」として誰もが参画できるような組織を目指しています。